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彗星の尾がかかる山 +尾張国府宮

AD141年4月8日 尾張国府宮から見た伊吹山に沈むハレー彗星
AD141年4月8日
尾張国府宮から見たハレー彗星が伊吹山に沈んでいく
 前記事に、

    ・彗星の尾がかかる山を観と定めた
    ・観のあるところが国府こふ

 という話がありました。

 「国府」は普通「コクフ」と読みますが、筆者は「こふ」とルビを振っています。
 これは歴史的仮名遣いで、読みは「コー」です。(歴史的仮名遣いの場合、語頭以外の「ふ」は「ウ」と読みます。だから「こふ」も「かふ」も読みは「コー」。)

 「国府」と書いて「コー」と読むもの、ありますね。地名や姓に。

 国府田こうだ国府山こうやま国府津こうづ、そして国府宮こうのみや

 一方、彗星自体にもいろんな別名があります。

 姫子星きしのほし伊吹星いぶきのほし茀葱星ふそのほし日子延星ひこばえぼし丸尾星まるおぼし喜寿星きじゅのほしなどなど。「天浮橋あめのうきはし」も彗星が空に弧を描いている様子のことだそうです。(『儺の國の星』p.16『儺の國の星拾遺』p.78~p.81より)
 
 「国府」と書いて「コー」と読むことと彗星の別名「伊吹星」で思いついたのが、尾張国府宮と伊吹山でした。

 国府宮には磐座があり、古代からの祭祀の場所です。
 ここから伊吹山も見えているのでは?と関連をSNSで書いたところ、作図してくださった方がいました。
 国府宮の位置から見て、伊吹山にきれいにハレー彗星が沈んでいく図でした。
 条件によっては、尾張国府宮から伊吹山に沈むハレー彗星が見えるのですね。

   ||***||***||***||***||

 ヒントをいただいたので、自分でもやってみました。
 
 時間は弥生時代として紀元前後二〇〇年くらいを考え、まず前二四〇年でシミュレートしました。
 けれどもこの時の回帰は条件が悪く、ハレー彗星は太陽の方向から近づいて来たので、ようやく尾が見えるようになったのは近日点を過ぎてからでした。
 暦正ツールとしての彗星を見るのであれば、近日点通過前夜が大事なはずです。
 その意味でいうと、この年は伊吹山に彗星の尾がかかることの重要性はなさそうです。
 
 以下、次の回帰紀元前一六四年から紀元二一八年までの回帰年と見え方を箇条書きにします。

  • 紀元前一六四年。伊吹山の北側稜線に沈みますが、その前に夜が明けるので象鼻山の真上あたりで見えなくなります。
  • 紀元前八七年。朝方北北東に若干見えるくらい。条件は良くない。
  • 紀元前一二年。伊吹山に沈む日があります。尾もそこそこ見えています。(8/16)
  • 紀元六五年。御在所山雨乞山付近~田代越えの範囲に沈みます。伊吹山には沈みません。
  • 紀元一四一年。伊吹山に沈む日があります。尾も大きいです。これが冒頭の図1 です。
  • 紀元二一八年。伊吹山に沈む日があります。尾はかなり小さくなったていて、見頃を過ぎています。

 シミュレーションの結果では、六回ある回帰のうち四回は伊吹山にかかっていました。
 六分の四というのは、約半分ですよね。尾張国府宮と伊吹山をハレー彗星で考えるのはちょっと難があるように思いましたけれど、どうでしょう。

 どうもアイデア倒れのようです。
 設定した回帰年も妥当ではなかったかもしれません。
 現地を見ず地図だけで思いついてもダメですね。
 (他の回帰年も見れば何か出るかもしれませんが、土地の歴史もわきまえずにやるのは良くないようです。そもそも「尾張国府」地名は律令制の国府こくふ由来と考えるのが筋なのです。)

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 ところで、二一八年の回帰は条件が良かったようで、シミュレーションでは広大な尾が見えています。

 伊吹山が彗星由来の名前だとしたら、この山が見える範囲をもっと探してもいいかもしれませんね。琵琶湖方面から見てみるのも面白いかもしれません。
 国府や伊吹だけではなく、彗星の名を持つ土地も周囲にはありますし。(『儺の國の星拾遺』には「揖斐星」も彗星の別名と書かれています。)

 あるいは、近日点通過前夜にあまりこだわらなくてもいいのかもしれません。彗星祭祀の条件だったのは堯帝の時代(とされる)大陸での話ですから。
 
 ハレー彗星の回帰年はわかりますから、これからも地名とのかかわりにチャレンジしたいと思います。
  
 真鍋家の伝承ですから筑紫や常陸で探して見ます。
楽しいなあ。うふふ。

没になった218年のシミュレーション図、せっかくなので掲載します。

伊吹山に沈むことにこだわるなら5月25日頃の姿になりますが、この日付に意味はなさそうですし尾も小さくなっています。
   ↓
 

218年5月25日 伊吹山に沈むハレー彗星
218年5月25日 伊吹山に沈むハレー彗星

むしろその前の10日間ぐらいが見ごろで、例えば5月14日はこんな風です。
   ↓  

218年5月14日 飯盛山に沈むハレー彗星
218年5月14日 揖斐郡飯盛山に沈むハレー彗星

ちなみに飯盛山がある揖斐も彗星に関係している名前です。



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