獅子座の頭の部分を「ししの大鎌」と言いました。
「
この星の並びを「水勢が盛り上がって膨張する光景」に見立てた人達がいました。
「水勢が盛り上がって膨張する光景」とは、潮差が大きい河口で海水が川を遡上する光景や、高低差のある狭い水路で起こる現象です。(と私は思いました。
大きいものはアマゾンのポロロッカ、銭塘江の海嘯。
日本だと「早岐ウェーブ」でしょうか。
川岸から見れば?こういう感じでカーブして見えるはず。
参考までに、イメージ画像です。
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日本では有明海などを除くと、潮汐による海面の高さの変化が小さい。しかし海外では潮差が大きく、その結果生じる水流が明瞭な場所も多い。そのような水流を米国オレゴン州南西部の海岸で日没直後に撮影した写真。 https://t.co/UKfWdNUrnr 三日月と金星を含む美しい風景。 pic.twitter.com/iRvAy1wvgU
文中では、特に琵琶湖の南端と宇治川の光景を指しています。
近江滋賀膳所付近は琵琶湖の水が瀬田川に流れ出す場所です。
それで「瀬田星」の名が生まれたようです。
また「網代星」は宇治川の様子から付いた名称です。
網代と言えば宇治川の代名詞ですからね。
百人一首にも納められている次の歌を聴いたことがあるのではないでしょうか。
朝ぼらけ 宇治の川霧 たえだえに
あらはれわたる 瀬々の網代木権中納言定頼
漁の始まりで春を感じる人達がいたのですね。
考えてみれば、季節を何で感じるかは気候や風土・生活のスタイルやによって変わってきます。
「瀬田星・網代星」の名称は琵琶湖周辺で漁をする人達から生まれたものかもしれません。
さらにこうも考えました。
土地の名前を星につけたのはこの土地が身近だったからでしょう。
それは誰かと言えば、伝承を伝えている氏族のご先祖。
そして膳所は大津京と天智天皇ゆかりの土地です。
つまり獅子座のZuhrの章は、獅子座を尊ぶ中臣氏と、中臣氏と関係の深い天智天皇の章だったのかもしれません。
余談ですが、網代とは次のような仕掛けです。
引用 きごさい歳時記 より