つっぱり石。
脊振山頂を指しているそうです。
こんな伝承もあります。
市ノ瀬のツヅラにはつっぱり石というのがある。旧県道の横に突き出たこの大石に、むかしの学童たちは運動会や遠足の時など、天気がよくなるようにまじないをした。道路にそってちいさな溝が流れており、溝の向こう岸は高い土手になっている。その土手のなかほどに、にゅっと天狗鼻のように突き出たこの大石を、竹などでつっぱれば天気は晴れ、溝の水をかきまぜて濁らせると雨になるといわれていた。
『郷土誌那珂川』p.98
石の角度を分度器レベルで見てみます。
角度的には緑色部分で大体32°~34°。
背振山頂への仰角はもっと小さくなるはず・・・と思う私。
脊振を指すと言うより。北緯33度付近における冬至の太陽の南中高度に近いです。
でもこの石が指しているのは西なので、太陽の南中とは方向が合いません。方向的にはやはり脊振山になります。
ともかく何かを伝える大事な石なのだと思います。
ところが。

先日通りかかったところ倒れていました。
7月豪雨の影響でしょうか。
埋まっていた部分が白く見えます。
そうすると、はじめに見た石にも白い部分がありますから、こちらも元々の位置ではない可能性がありますね。
もっと高い位置を指していたのかもしれません。
この石、元通りになるのでしょうか。
この後どうなるのか気になります。